魔法と多様性で変わる産業

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これはKCSアドベントカレンダー2022の記事です。

自己紹介

どうもこんにちは。KCS2022年度AI班班長で総合政策学部2年青山研究室・上山研究室所属(SFCは二つの研究室に所属できます)の中田康史です。このページでは僕が普段考えていること、「産業のあり方が変わるよ」と言う話と「そのために大切なことはこれだよ」という話をしたいと思います。来年どころか2-3年後の話をするので鬼の顎を笑いすぎで外そうと思います。まあクリスマスのゆっくりしてる時にでも読み返してください。

ですます口調は慣れていないのでここからだである口調を使用する。

産業の変化

一次産業と二次産業、三次産業の違い。

世の中の産業は大まかに三つに分けることができます。第一次産業はは「システムを作り出すことができる産業」である。システムをそれまで使われているものから新しいシステムを作ることが該当する。第二次産業は「システムを活用する産業」です。システムを利用していくことでシステム自体が成長していく。そして第三次産業では「システムで価値を作り出す」という状態になる。何がしかの別の産業等と組み合わせたりすることでより価値を生み出す。稲作を例に出すと「田んぼで稲を収穫して卸に売る」という作業が第一次産業であり、「卸がお店に売る」というのが第二次産業、「お店で定食として販売する」というのが第三次産業となる。

IT産業は今どこへいるのか

現在のIT産業は第二次産業から第三次産業へと移っていく過渡期であると考えられる。APPLEは第一次と第二次の両方を作っている。そしてApp Storeという第2.5次産業まで行っている.HPやTSMC、AMDなどは第一次産業と言える。では第三次産業はどのようなものが考えられるだろうか。それらは「今は不可能だと言われている産業」というものが該当する。

いかにして産業は変わるのか

イノベーションのジレンマ in IT産業

クリステンセンのイノベーションのジレンマでは「ユーザーの求めるスペックと企業の商品開発を比較した際には後者のスピードのほうが早いのでユーザーにはオーバースペックとなり、それよりも別の評価軸で高評価のものがユーザーの求めるスペックと合致するようになる。そして主流派だったものは駆逐され、首位が変わる」というものである。今現在、クラウドコンピューティングやインターネット広告がそれに該当する。YouTubeの広告事業の売り上げはYoYで初めてマイナスを記録した。しかし、これでYouTube事業や今のインターネット業界がすぐに変わるということはない。今日は昨日の連続であり、明日は今日の連続だ。しかし、その動きが指数関数や階上関数のような動きをするので一見すると非連続な動きのように見えるのである。

第三次産業への鍵

ここまでの話を聞いてきた人たちはより具体的なものを知りたいであろう。以下に示す。その後に鍵となる考え方について述べる

自動運転

本当の意味での自動運転は第三次産業として存在する。TESLAなどが取り組んではいるが2022/12/08時点では完全な第三次産業として存在はしていない。車の形は卵形となり、運送コストはより少なくなる。情報・モノ・人のうち、モノと人の行き来が時間を問わなくなっていく。

ドローンによる自動配達

窓を開けると荷物が届いている。そんな体験をすることがあるのかもしれない。運送とITの掛け合わせによって新たな価値を創造している。

AI秘書

あなたの資料を作ったり、データから論文化したり、申請書を書くといった業務やメールの割り振り、日程調整まで自然言語で命令するだけで全てをこなすAIができるかもしれない。ニューロダイバーシティやその人の能力に合わせて仕事を割り振ることが自動でできるようになる。

デジタルツイン

これまでのデータを扱う者の基礎中の基礎は「データはがむしゃらに集めても意味がない」ということだった。しかし、データを扱う費用の低減とトランザクション技術の改善によって膨大なデータを扱うのが比較的マシになってきた。加えて、データの管理や維持コストがアナログとデジタルでは後者が勝つようになってきた。これらの要因によって「データを事前に、年に一回の健康診断などで集めておいて検診の際にはそれを参照する」というオペレーションができるようになる。例えばスマホの顔認証の決済などがイメージとして近い。最初はロックを開けるためのデータだったとしても支払いやチケット管理に使えるようになる。生体データは匿名化された上で分類され、シミュレーションのファインチューニングの参考となる。複数の「未来の自分」が病気を経験し、薬剤を経験し、最適な予防と治療の方法が病気発症前にわかるようになる。歩行データと顔認証を組み合わせることで防犯カメラなどから個人が特定でき、ものを受け取るだけで支払いが終わるようになる。目的を持たずに雑然とデータを網羅的に集めることで本来であれば現物がなければできないことをデジタルで再現するのである。そしてそれは現実とは違い、10000000倍のスピードで1000000倍に増えて同時並列で別のことができる。

未来技術を現代技術へ

これらの技術やサービスが実現するという点、特にどのような点が他の技術と違うのかについて言及する。裏返して言えばこれらのことを満たすのであれば「現代技術」となる可能性がある。

魔法化

魔法とは「過程がよく分からず入力と結果のみが存在する状態」である。神話や錬金術がそれにあたる。論理という過程を大切にする科学とは違い、魔法は過程を必要としない。そしてそれは過程を埋めるコストがいらない、ということである。消費者や使用者はそのようなコストを削減することでより効率的にサービスを消費することができる。自動運転で言えばUXはスマホで車を呼んだら座席に座り、作業などをしたら降りるという体験になるだろう。お祭りでは焼きそばを受け取ったら支払いは勝手に終わっている。そしてその人の社会的なステータスなどで傾斜をつけてもいいだろう。ダンスのパフォーマンスはみんなで集まって練習する風景を見る時代からデジタル上で10人の10通りの並べ替えをできるようになる。デジタル上で再現したステージの上で観客を入れながら動かし、当日のカメラの配置を決めるのもいい。そして何より当日に姿勢推定のカメラとデジタルツインを用いることでカメラの位置を好き勝手にいじることができる。スマホ上でそれを見ても良い。ディレクターズカットで動かすのも良い。このような魔法のようなことがUXとしては大切である。支払ったコストよりも驚くべきものが出力されるべきなのである。

ダイバーシティと民主化

ティIT業界において、さまざまな理由で重要な要素である。まず、ダイバーシティは、豊富な情報や知識が共有されることで、創造的な発想や斬新なアイデアが生まれる可能性を高め、多様なニーズや要望に対応するための新しい技術やサービスが生み出される可能性を高める。また、インクルージョンは、平等に評価される環境において、人材がより優れたパフォーマンスを発揮できることで、優れた技術やサービスが生み出される可能性を高める。さらに、デジタル技術の限界費用の低さは、ダイバーシティやインクルージョンの取り組みを容易にする要因となり、技術やサービスの開発や普及が容易になるため、コストやリスクが大幅に低減されることになる。そして、ダイバーシティとインクルージョンは、コンピューター業界やAI業界において、重要な要素であり、デジタル技術の限界費用の低さは、それらの取り組みを実現しやすくする要因である。民主化とは誰でも触れるようになることである。誰でも触ることができるようになることでその凄さが理解され、皆がわかるようになる。他方で、裏返した言い方をすれば民主化されなければそれはデジタル技術の革新である限界費用ゼロの恩恵を得ることができない。どのようなデジタルの技術もみんなで使ってこそ意味があるのである。技術者は15万円のGPUを軽率にポチるくせに昼飯代の100円単位にシビアな人種である。他方でパソコンは持っていないか安物だが、カフェでの食事は3000円を平気で出すような人もいる。そして技術者はそういう人を「キラキラ系」や「自分たちとは違う世界の人間」と排斥してはいけない。彼らの消費活動が我々の作るシステムの上に載せているのであれば、その費用が払われるのも彼らからである。よって、互いに理解していくことが大切である。自分が所属しているコミュニティが理解し得ないものこそ、そのコミュニティにとってはブルーオーシャンなのである。彼らに受け入れられてこそ、本当に価値あるものである。

楽しもう

最後に本当に大切な話をするのは仲のいい人にはいい思いをしてほしい人間の性である。楽しむことが本当に大切である。ユーザディレクトリ直下のディレクトリを消そうとして自分のデータを丸ごと消したり、電圧をかけすぎて発火してGPU、全角スペースで10時間溶かした夜…新しいことや挑戦には失敗や絶望はつきものである。そしてそれを踏み倒して進める原動力は「楽しさ」が最も良いと私は考える。楽しいことをやろう。人が驚くようなものを作って、目を輝かせる瞬間を見よう。そういう気分でも良い。自分が作りたい、動かしたい、そういうものでもいい。楽しもう

最後に

技術の話ではないです。申し訳ない。あと遅刻しました。申し訳ない。論理と説明に穴があります。申し訳ない。メンバー大好きです。ありがとう!

One more thing…

この記事では一部、人工知能が書いた文章をそのまま使っています。「ダイバーシティと民主化」の「ダイバー ~ 要因である」までの5行はAIが書きました。魔法化した技術はこのように否応なく入ってきます。「あなたが技術を選んで使わなかったり反対するのはいいけど、もしその技術がなかったら今私はここにいないよ」というのが世の常ですね。(本当はStable Diffusionとか使いたかったですが間に合いませんでした)

生成→ https://beta.openai.com/playground/p/hnx2B15TL8cSdlcfFA34jfxp?model=text-davinci-003

以上!ご拝読ありがとうございました。よいクリスマスを!

Posted on: 2022年12月8日, by :