矢上祭用のマスタリング(音作り番外編)

矢上祭用のマスタリングをしなおしました。会場で十分に聴こえるようにするため、音圧を上げることをメインに取り組みました。

以下やったこと。

・ベースを120HzをピークにEQを強めにかけ、ギターの低音を増やし、それに対して高音も少し追加。これで音がうるさくなる。

・コンプレッサーでサイドチェインをかけてノイズ部分を圧縮する。サイドチェインとしてコンプレッサーに音を入れれば、その音が大きくなるところでコンプレッサーが作動するようになります。サイドチェインとして入力するのはソロや打楽器系です。アタックなどが大きくてコンプレッサーをかけすぎるとぼやけてしまうパートにおいて、その他の音を削ることでバランスをとる作戦です。音作りのときにいろんな音を合成していたので、その中で重要ではない素材の音を選びます。私はホワイトノイズと、雰囲気程度に入れた失敗作にコンプレッサーをかけて10dBくらい削りました。意図した雑音は音圧上げのマイナス要素ではなくなります。入れておいたノイズがここでも役に立つとは思ってもいませんでした!

また、音域が重なっているところは特に効果的かなと思います。マスキングをイメージして、バスドラムとベースの音が同時にアタックする瞬間だけ音が大きくなるので、バスドラムがなってる間はベースの音を9dBくらい削りました。

感想としては、重要な音はそのままに、音が大きくなったとき、いらない音だけが小さくなるので、非常に効率のよい音圧を上げる方法だと感じました。ポイントの楽器だけサイドチェインをガッツリつかえば、ちまちまとした微調整に頼らずに音圧が上げられると思います。

Posted on: 2015年10月11日, by :