Studio One内蔵リバーブの元ネタ暴露〜Lexicon 480L編〜
これはKCS AdventCalendar2021 3日目の記事です。
こんにちは、Rinjuです。
DTMの記事を書かせていただきます。
皆さん、Studio Oneって使ってますか? 昨年のSleepfreaksさんの記事(3952人を対象に行われた)では、Studio Oneの使用者がCubaseに続き2位だったそうなので、使ってる人いっぱいいるんじゃないかと思います。
コンボリューションリバーブとは?
「畳み込み(Convolution)」と呼ばれる演算方法を使用したリバーブ。様々な場所の残響音を収録したサンプリング・データ(インパルスレスポンスデータ:IRデータ)をリファレンスとしてリバーブを生み出す。(島村楽器「【FAQ】コンボリューション( IR )リバーブ とは?」より)
つまるところ、IRを用意すればそのIRの元になった残響が再現できるリバーブです。Studio One ProfessionalにはIRが1.11GB入っています。他のDAWと比べて多いのか少ないのかわかりませんが、今回のLexicon 480Lの分だけで73個あったので体感的には多かったです。
Lexicon 480Lとは?
この動画を見てください。
「あの纏わりつくようなリバーブ!!」
Lexicon 480Lというのは、有名機材の一つのようです。グリッドから外れるディフュージョンのかかった、音を目立たせるリバーブとして僕は解釈しました。
さて、プラグインを追加することなくこのリバーブを聴けるのならそれに越したことはありませんよね。
Studio Oneにおいて、僕がこれ欲しい! と思ったものは入ってないことが多いです。
Logic ProのSample Delay(左右で音がずらせる、ただそれだけのプラグインである!)が入ってなかったときには悔しくて泣きました。泣いてませんが、そのくらいの気持ちで悔しかったので自分で同様のプラグイン組んでPresonus公式で公開しました。500回超ダウンロードされて現在☆5評価です。Studio Oneでギターのダブリング簡単にやりてぇ~っ!! と思ってる人はこことかStudio Oneの「ブラウズ」→「クラウド」タブから入れて使ってみてください。
しかし、Lexicon 480Lに関しては入ってます。もちろんIRなのでLexicon 480Lと同様の細かい設定はできないのですが、会社製のプログラムは結構入ってます。UADのエミュレート製品の紹介ページ(https://hookup.co.jp/assets/upload/support/attachments/2021/05/4469/Lexicon-480L-Digital-Reverb-and-Effects.pdf)に基づき、ファクトリーバンク+プログラムを以下に列挙します。()内は対応するOpen Airのプリセットです。
Bank1: Halls
1: LARGE HALL(Large Hall 1)
2: LG HALL+STAGE(Large Stage)
3: MEDIUM HALL(Medium Hall 1)
4: MED HALL+STAGE(Medium Stage)
5: SMALL HALL(Small Hall 1)
6: SM HALL+STAGE(Small Stage)
7: LARGE CHURCH(なし)
8: SMALL CHURCH(Small Church)
9: JAZZ HALL(Jazz Hall)
0: AUTO PARK(Auto Park)
Bank2: Rooms
1: MUSIC CLUB(Music Club)
2: LARGE ROOM(Large Room)
3: MEDIUM ROOM(Medium Room)
4: SMALL ROOM(Small Room 2)
5: VERY SM ROOM(Very Small)
6: LG WOOD ROOM(LG Wood Room)
7: SM WOOD ROOM(SM Wood Room)
8: LARGE CHAMBER(Large Chamber)
9: SMALL CHAMBER(Small Chamb)
0: SMALL & BRIGHT(Small Bright)
Bank3: Wild Spaces
1: BRICK WALL(Brick Wall 1)
2: BUCKRAM(Buckram)
3: BIG BOTTOM(Big Bottom)
4: 10W-40(10w-40)
5: 20W-50(20w-50)
6: METALLICA(Metalica)
7: SILICA BEADS
8: INSIDE OUT(Inside Out)
9: RICOCHET(Ricochet)
0: VAROOM(どのプリセットで使われているかは不明ですがIRデータは存在してます)
Bank4: Plates
1: A PLATE(A Plate)
2: SNARE PLATE(Snare Plate)
3: SMALL PLATE(Small Plate)
4: THIN PLATE(Thin Plate)
5: FAT PLATE(Fat Plate)
Bank5, 6, 7, 8, 9, 0: なし
その他1(Random Hall Algorithm)
Big R
Crazy Ass
Down You Say
R Two
Random Well
Short Me Again
Testy Testy
Well Hmm R
You Said
その他2(Ambience Algorithm)
Amb 1
Amb 2
Amb 3
Amb 4
Amb Close
Amb Is It
Amb Let It Go
Amb Oh
Amb Tails
Ambience
そんなに羅列されても聴いてみなきゃわかんねぇよ! と思った人のために
動画を作りました。
RinjuのYouTubeでは作品公開のお知らせや楽曲発信をしているほか、音楽制作ソフトのちょっと変わった使い方なども気が向いたときに出しているのでチャンネル登録よろしくお願いします。
実際にこれらのプリセットが使われている曲はありますか?
これ
とか、
これ
ですね。
他にはどんな機材のリバーブが入ってるの? と思った人のために
Studio Oneを開いて、「ブラウザ」→「ファイル」→「サウンドセット」→「Studio One Impulse Responses」→「Impulse」を見て下さい。いっぱい入ってます。
続きはありますか?
ありません。Lexicon 480L編で終わりです。続きはこの記事を見たStudio Oneユーザーのあなたがご自分で切り拓いてください。
Posted on: 2021年12月3日, by : Rinju